浸透流計算(UNSAF-2D,UNSAF-3D)

浸透流計算は、岡山地下水研究会のHPからダウンロードして使用する。原則的に 修正加筆は行っていない。

浸透流計算UNSAFには、断面2次元のUNSAF-2Dと三次元のUNSAF-3Dがある。
UNSAF-2Dは断面2次元なので、堤防の浸透性の解析などの主に使用される。

UNSAF-3Dは3次元解析で、その使用範囲は広い。
ただし、メッシュの数の多さや煩雑さは断面2次元に比して非常に面倒であり、 使用される回数も少ない。

一緒に並べて説明することはできないので、夫々について説明する。

なお、AC-UNSAF2DもACUNSAF3Dも公開されているのは、計算実行ファイルのみで、データファイルの作成や結果の表示については 各自で用意する必要がある。
浸透流計算についてはそれらプリ・ポストについて当社で開発したものを公開してい く。
プログラムの内容は、各項目で説明する

UNSAF-2D

UNSAF2Dの画像

メッシュの作成

すべての有限要素法に伴う「メッシュの作成」である。

断面2次元なので、2次元メッシュを作成する。最近では自動メッシュがフリー で配布されており、同じ岡山大学谷口教授が「FEMのための要素自動分割」を発表 されており、それを使うのもひとつの手段である。

私は、CADでメッシュ図を作成し、それを節点と要素に変換して使っている。

要素の自動分割は楽に多くのメッシュを作成できるが、目的に応じた細かい作業には 適していない場合もある。

材質の指定

他の有限要素法の適用に比べると、浸透流解析は自然地盤を対象としているため、 ひとつの断面の中で多くの地層、即ち材質を対象とする。

複雑な場合、20を超える場合もある。

また、対策として薄い材質の遮水材を取り扱うため、メッシュもいびつになり、材質の 指定もかなり煩雑となる。

メッシュ図を作成し、その記述された要素番号をひとつづつ拾い上げ、エディターで 計算用ファイルに記入することもできるが、要素数が多くなると現実的には難しくなる。

私は、専用のプログラムを作成し、色付けで材質の指定を行っている。

境界条件

降雨、外力、水位の固定条件、水位の変動条件・・・、節点や要素の指定に比べると設定する 節点の数も限られるため、これについては、プログラム上で設定出来るように改良している。

浸透流計算

これまでのことが全て出来ていれば、計算そのものは、実にあっけない。

ここがメインであり、見積もりの中では多くの割合を占めるのだが、作業としては単純な ものである。

ただし、まともに動かない場合、計算はするがどう考えてもおかしな結果を出す、このときは 大変である。

市販ソフトではないので、なにが、どこが悪いのかデータのbugを焙り出すのは大変で、至難の技である。 場合によっては、新たにメッシュの作成からし直す場合もある。

この辺になると、何回も経験し、勘所を掴む以外にない。修練の賜物ということになる。

結果の整理

AC-UNSAFの計算結果は、節点の水位、要素のベクトルなど、テキストファイルで提供される。

結果はTECPLOTなどの図化ソフトのファイルとしても変換されるが、特定の様式に印刷するなど、 結果の整理には柔軟な対応が要求される。

当方では、計算結果を読み取り、安定計算の結果などと併せて様式として整理している。

結果は、CAD図として整理されるため、印刷は勿論、他の用途にも転用が可能である。

UNSAF2Dの計算結果の画像

UNSAF-3D

UNSAF3Dの画像

メッシュの作成

3次元のメッシュであり、断面2次元と同じく谷口教授が3次元の要素分割の発表をされている。

しかしながら、複雑な地層構成を伴う3次元のメッシュを自動で作成することは、依然難しい。

当方では、堤防の様に断面2次元をZ方向に展開して3次元のメッシュを作成する方法と、 平面準3次元浸透流計算(GWAP)を深さ方向に展開して3次元メッシュを作成する方法を採用している。

材質・境界条件

三次元メッシュは要素数も多く、メッシュ図を描かせても要素番号を拾ってエディターで書き込む ことは不可能である。

原則的に断面2次元の材質をコピーするか、GWAPの材質をコピーする。

遮水壁やドレーンなど局部的は材質について自作のソフトで対応。

計算

計算用データファイルが作成されれば、岡山地下水研究会から提供された実行ファイルで 計算は行われる。

データファイルが完璧なら、この工程が要であるが楽なところである。

UNSAF-2Dと違い節点数も多いため、必然的にイタレーションも増え、解析時間は多くなるが それにしてもたいしたことはなくて、1時間を超える様なことはめったにない。

尤も最近では計算機の能力が進んで、計算なんて数十秒で終わると思い込んでいる若い人から 見ればまどろっこしいところがあるかもしれない。

昔は有限要素法の計算は1〜2時間かかってあたり前、パソコンが発達する前には、神田の CRCセンターへ行ってひとつの断面に数日かけて計算をしたものである。(閑話休題)

計算結果の図化

UNSAF-2Dと同様に計算結果はテキストファイルで節点の水圧、流速のベクトルで与えられる。

TECPLOTなどの市販の図化ソフトにも対応している。

しかしながらUNSAF-3Dの臍は実はこの計算結果の図化にあると思われる。

TECPLOTを使って、立方体の6面の水圧を段階的に表示しても、実はほとんど意味をなさない。

計算結果で表示したいのは、構造計算で言えば内部応力、つまり内部水圧の状況を表示するのが 目的である。

また、浸透流計算では水位(水面)を求めたいが、UNSAFは水面という結果はどこにも表示しない。

水圧が"0"になった時点が水面であり、ある2つの節点間で(-)と(+)の水圧で挟まれていれば、 その間に水面が存在し、按分計算で水面を求めることが出来る。

これらはTECPLOTでは出来ない。

また、平面状で任意の点を通る断面を形成し、その断面上での水圧を表示する、ということも 必要になるが、それらのTECPLOTでは難しい。

当方では、平面的に表示する場合は、結果を抽出しGWAPの擬似的に結果に変換し、GWAPの表示ソフト (自作)で、断面の場合も同様に、断面上の結果を抽出し、UNSAF-2D様の表示ソフト(自作)で対応 している。

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